ヨシノの日記

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理系の私が半年でTOEIC800点をとった方法

 私は現在、高専とよばれる学校に在学している理系の20歳です。私は現在の学校卒業後、大学に編入学するために編入学試験を受けました。編入学試験は一般入試と違い、センター試験と呼ばれるものがなく、学校が用意する試験を解きます。英語の試験は、TOEICのスコアを英語試験の点数に換算する大学が増えており、これが理由で私もTOEICの試験を受験しました。一般的に、英語が得意とはいえない理系高専生が半年でTOEIC800点をとった方法をまとめます。

 

 

TOEICとは

 初めにTOEICについて軽く説明しておきます。公式の説明は分かりづらいので、簡単に説明します。

 TOEICはビジネス英語のリスニング力とリーディング力を測るテストです(他の能力を測る試験もあるが、TOEICといえば普通これ)。試験時間はリスニング45分、リーディング75分の計120分です。各445点ずつで、最大990点満点のスコアで実力がわかります。ビジネス英語といっても専門用語がたくさん出てくるわけではなく、日常会話ではなく仕事をする上での英語といった感じです。とはいえ、TOEICのスコア=英語力とはなりません。TOEICのスコアで測ることができるのは、TOEIC力です。英語力が高い人はTOEICでも高いスコアをとることができますが、逆はそうではありません。TOEIC力を上げても英語力が全く上がらないかといえばそんなことはありませんが、イコールとはいえないでしょう。

 TOEICはその試験の性質から、学校の試験の代わりとしてよく使われます。その理由は、試験を作る手間が省ける、スコアが細かく分かれて差がつきやすい、信頼性が高い、気軽に受験できるなどがあると思います。ひとつひとつ説明はしませんが、大学入学共通テストでも一度は採用されました。

 

TOEIC 800点のレベル

 英語のページからの情報収集や、職場でのトラブルに関わる議論の理解など、TOEICスコア800~895点のレベルになると、ビジネスにおいても本格的に英語を活用することが可能となってきます。職種や企業によっても異なりますが、国際部門への配属を希望する場合、このレベルのスコアを取得しておくことが無難と言えるでしょう。 
また、日常会話は完全に理解でき、応答が早くスムーズにやりとりを続けることができます。流暢さには個人差がありますが、意思疎通を図る上での支障はありません。

TOEICスコア目安 - 点数でわかるビジネスや日常生活でできること【ラングランド】より引用

 となっています。実際にここまでできるかと聞かれるとわかりませんが、かなり高いレベルだということは分かっていただけたかと思います。ちなみに、スコアアップに必要な時間は、下の表のようになっています。

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出典:Oxford University Press『A Teacher’s Guide to TOEIC® Listening and Reading Test Preparing Your Students for Success』P.6

 

私のスコア推移

 次に私のスコア推移についてです。0ヶ月目は、学校で強制的に受けた試験の結果です。ほとんど勉強はしていません。また、半年といいつつ7ヶ月なのは、一ヶ月間勉強していない期間があるからです。6ヶ月目は全く勉強していませんでした。中にはTOEIC IPのもありますが、試験の難易度は同じです。

 

0ヶ月目:395

2ヶ月目:495

4ヶ月目:600

5ヶ月目:705

7ヶ月目:820

 

 上の表から、最初400点ほどだった私が800点にするには1000時間程の勉強時間が必要だったことが分かります。しかし私の勉強時間は毎日平均3時間×30日×6ヶ月(一ヶ月間は勉強していなかったため)=550時間程度になります。およそ半分の時間で800点をとったことになります。

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勉強法

 参考書

 TOEIC関連の参考書はかなり多く出版されていますが、実は人気の参考書というのはある程度決まっています。私は人気の本もそうでない本も買いましたが、やはり定番の本がおすすめです。

単語帳

 どの外国語を覚えるにしても、まずは単語からです。TOEIC800点を取るつもりなら、金フレ、Duo3.0は完璧にしておく必要があります。

 

 金フレ

  定番中の定番の単語帳です。TOEICを受ける人で、この本を知らない人はいないと思います。この本にはTOEIC頻出の単語が載っています。これは、作者であるTEX加藤さんが毎回試験を受け、その結果を元に作られています。覚えるべき単語も難易度ごとに分かれており、非常に勉強しやすいです。また、リスニング音源もあるため、リスニングにも使えます。

 

Duo3.0

DUO 3.0

DUO 3.0

 

 金フレが終わったらこれをしましょう。この本はTOEIC用というわけではなく、一般受験やTOEFLにも使える本です。金フレは良書ですが少し単語が足りないと思うので、この本でさらに単語力をつけます。この本は単語帳ですが、例文で覚えることができ、効率的に覚えることができます。

 

金のセンテンス

TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のセンテンス (TOEIC TEST 特急シリーズ)

TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のセンテンス (TOEIC TEST 特急シリーズ)

 

 この本は最近出版されたので詳しくわかりませんが、金フレ同様、TEX加藤さんが作っているのでこれも良書だと思われます。ただ、上の2冊をこなせばこの本はいらないと思います。

 

リスニング

 実はTOEICの試験で点数をとりやすいのはリスニングです。ただ、リスニングはあまり勉強する必要はないです。個人的には単語の勉強とあわせて勉強すると効率的だと思います。

 

 金フレ

 単語帳の金フレに書いてあるurlに飛べば、金フレの単語と例文の音声をダウンロードできます。この本を使ってリスニングをしつつ、単語の暗記をします。

 

Duo3.0基礎用

DUO 3.0 / CD基礎用

DUO 3.0 / CD基礎用

 

  金フレとは違い、単語帳のDuo3.0と別売りです。3000円ぐらいするため、少し買うのをためらうかもしれませんが、下の復習用と両方買ってください。この本を使って金フレ同様、単語の暗記をしつつリスニングの勉強をします。Duo3.0は例文で単語を覚えるため、リスニングに向いていると言えます。

 

Duo3.0復習用 

DUO 3.0 / CD復習用

DUO 3.0 / CD復習用

 

 上と似ているため、どちらかでいいと思われるかもしれませんが、両方買ってください。文字通り復習に使います。このCDがあれば効率的に復習することができます。使うタイミングとしては、基礎用で一通り覚えた後の最後の仕上げに使います。

 

リーディング

 私は特にリーディングに苦労し、様々な参考書を試しました。その結果一冊の参考書を強くおすすめします。

 

 でる1000

TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問

TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問

 

 金フレ同様、TEX加藤さんが書かれています。リーディングの参考書はこの本で十分だと思います。ひとつひとつの問題に丁寧な解説がついており、問題に対してどう答えるか、理論的に説明してあり非常に役に立ちました。問題数も非常に多いため、この一冊で十分です。時間を計って解いてください。

 

その他

 公式問題集

公式 TOEIC Listening & Reading 問題集 1

公式 TOEIC Listening & Reading 問題集 1

 

 公式問題集もおすすめです。時間を計って解き、自分がどのくらい解けるかを測ることができます。一度解いたあとに、間違った問題を解きなおします。現在は5まで出版されているようなので、週末などに1回分の試験を解いてみるといいと思います。

 

 スケジュール

 まず、前提として試験を受けることができれば何度でも受けましょう。TOEICの試験は回によって多少の難易度の差があり、スコアとしては±50点ほどの差があるそうです。またTOEICの試験は独特の雰囲気があるため、試験に慣れるために何度も受けましょう。

1ヶ月目

 まずは単語です。この1ヶ月で金フレの単語を完璧に覚えてしまいましょう。860点以上の単語も含め、全て覚えます。このときに音源を使って覚えるようにします。あくまで単語を覚えるときに補助的に音を聞きます。他は何もしなくていいです。

2ヶ月目

 今度は金フレの音源を聞き、何が読まれているか、どういう意味か分かるようにしましょう。単語のリスニングをメインに、分からなければ単語帳で調べるようにします。さらに、でる1000を解きます。最初は時間は気にせず、理解して次に進むようにします。単元ごとに軽くでいいので復習もします。目標は一周です。

3ヶ月目

 Duo3.0を始めます。5か月目までかけていいので、リスニングと単語の暗記を並行して進めます。でる1000はインターバルタイマーを使って時間を計って解くようにします。ここで一問にかける時間の感覚を覚えます。この月に二周を目標に進めます。週末には、公式問題集を解きます。時間を計って本番と同様に解き、採点します。採点が終わったら間違えたところを確認し、理解して進めます。できれば、点数、各パートの正答率をまとめておきます。

4ヶ月目

 基本的には3ヶ月目と同様です。Duo3.0は半分終わらせており、単語の意味を覚えつつ、例文を聞けば何を伝えたいか理解できるようになっているようにします。でる1000、公式問題集も同様です。

5ヶ月目

 Duo3.0を終わらせます。復習用のCDも使って、効率的に進めます。でる1000は、時間は計りつつもインターバルを使わずに解き、時間の感覚をつかみます。公式問題集は同様です。

6ヶ月目

 公式問題集を中心に解き、時間の配分の感覚をつかみます。金フレとDuo3.0の復習をリスニングをしつつ行います。

 

 コツ

 TOEICの勉強はモチベーションの維持が大切です。短期的な意味でもそうですが、長期的にもモチベーションを高く保つ必要があります。そんなときには、公式問題集の点数を見てください。少しずつですが確実に上がっているはずです。TOEICは英語のテストであり、英語は言語です。言語は勉強していれば必ず身に付きます。なぜなら、英語の勉強をしていないアメリカで生まれた子供は自然と英語が話せるようになるからです。結局は、時間をかけることが必要なわけです。今回は短期間でスコアを上げる方法を解説しましたが、半年で達成できなかった人も一年かければ確実に成長できます。頑張ってください。

 

 

 以上、理系の私が半年でTOEIC800点をとった方法でした。何か質問等あればコメント、ヨシノ (@sakurax_htn_tw) | Twitterに連絡いただければ、お答えします。